キャリアがandroidを選びiPhone獲得に力を入れない本当の理由
最近、国内キャリアからスマートフォンの発売がかなり増えていますね。
昨日から予約開始したdocomo のLG optimus chat L-04cもそうですし、LYNX 3D REGZAphone GALAPAGOSなど、数え上げればキリがありません。
特にandroidの躍進は目を見張るものがあります。
本命はiPhoneだと思ってた人もかなり多く、日本でsoftbankがiPhoneを独占していたとき、多くの人は「日本でもAT&Tのように独占契約を結んでいたのではないか?」という話が多く出ました。でも、実際はアメリカでのAT&Tとappleの独占契約がおわり、Verizonからの発売が決まったり、iPhoneの一国1キャリアの時代は終わりました。
それでもなお、docomoからもAUからも、iPhoneの発売をにおわす発言は出てきません。
それはなぜか?
前置きが長くなりましたが、キャリアがiPhoneの獲得に力を入れていない理由と、androidに力を入れだした理由をここでは話そうと思います。
まず、これまでの日本のキャリアは、ガラパゴスと呼ばれるとおり、世界とは異なった進化を遂げています。
ガラパゴスの日本独自のiモードのビジネスモデルが、この先の世界的なスマートフォンの波によって壊れるのは時間の問題です。
日本のキャリアもスマートフォンを取り入れ、収益化を上げるモデルを作らなければいけません。
そんな時、iPhoneをとるか、androidをとるか。これは大きな問題です。
普通に考えれば、「androidは使いにくい」「iPhoneは使いやすい」というイメージがあるので、キャリアはiPhoneの獲得に躍起になるはずです。事実、iPhone3Gや3GSの時代には、そうだったのだと思います。(docomoはiPad用のmicroSIMを発売前から用意していたという話もありましたからね)
ですが、結果として、docomoはandroid製品に急に力を入れ始めました。AUも同様に、60種類のCMを一日に放映するギネスに挑戦したり、IS03やREGZAphoneの拡販など、androidの普及に躍起になっています。
なぜ、iPhone獲得ではなく、androidの普及に躍起になるのか、それはアプリマーケットに理由があります。
今では、「appleがapp storeというすばらしい仕組みを考えた」「ジョブスさん天才!」などと考える人が多いみたいですが
iPhoneのapp storeはそれを模倣しただけのエコシステムに過ぎないことは、皆様気づいているでしょうか?
imodeなどの普及により、キャリアを通してiアプリを買ったり、月額課金のサービスに登録するユーザーがかなり多く、その集金の代行手数料でdocomoやAUやsoftbankは収入を得ていたのです。(もちろん大部分は通話やパケットの月額使用量でしょうが。)
そのiアプリは今後、androidアプリやiPhoneのappに置き換わっていくでしょう。
ですが、iPhoneの場合、apple純正のapp storeでしかアプリの配布ができません。(有料無料問わず)
そして、販売の際の手数料はすべてappleがとってしまうため、これまでiモードの時代にはキャリアに入ってきていた集金代行の手数料はそのままappleに持っていかれてしまうのです。
逆にandroidの場合は、純正のマーケットだけではなく、他社が独自にマーケットを作って、そこでアプリを配布・販売することができます。
自社で独自にマーケットを作れば、そこでの販売の集金代行をキャリアが請け負い、これまでのように携帯料金の請求と合算で請求することで、手数料収入が発生します。これは、iPhoneではできないことです。
実際に、ドコモは「ドコモマーケット」を、AUは「AUマーケット」を、softbankは「ガラパゴススクウェア」を立ち上げています。
「androidとiPhoneはメーカーが違うだけだから、きにしないでOK」なんてAUのスマートフォン特集の冊子に書かれたりして話題になりましたが、実際キャリアにとっては大きな違いがあるのです。
iPhoneの場合は、ユーザーがアプリをどれだけ買っても、キャリアには一銭のとくにもなりませんが、android上では、携帯料金と合算請求でアプリを買ってくれれば買ってくれるほど、手数料がチャリンチャリンと入ってくるわけです。
今までiモードで入ってきた携帯コンテンツの収入が、iPhoneが勝てばなくなり、androidが勝てば、それが継続して入ってきてくれる。
だから、キャリアはiPhoneではなく、androidの拡大に力を入れるのです。
日経BP社
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